お部屋コーディネート施工例#291

長野県松本市 えにしホール様 施工例

~カーペット張り替え工事・アンダーレイに防虫フェルトを~

 

長野県松本市にある葬儀ホール『えにしホール』様より、

通夜室のカーペットを張り替えのご依頼をいただきました。

張り替えをする上で先方様よりご相談いただい事があったのですが、

「カーペットの下に防ダニシートを入れることはできませんか?」というもの。

カーペットをただ床の上に置くだけであれば、

床の上に防ダニシートを置き、その上にカーペットを敷けば良いだけのこと。

カーペットはいくらでも捲ることができるので、シートの交換なども容易です。

しかし今回はカーペット下にクッション材(アンダーレイ)を敷き、

カーペットをグリッパー工法という方法で固定してしまう為、シートの交換が困難なこと、

施工上フェルトの下には敷けず、フェルトとカーペットの間では通気性が損なわれるなど、

防ダニシートの使用は出来ないという結論となりました。

【 防虫・抗菌フェルト 】

そもそも、施工するカーペットには防ダニ加工が施されています。

あとはその下に敷くアンダーレイ(アンダーフェルト)に防ダニ加工品があれば…

探してみたところ……………ありました。



関西フェルトファブリックス社の『ダイキラーブルーフェルト』というもの。

『防虫・抗菌』機能のアンダーフェルトとのこと。

一般的に良く使うニードルフェルト(後ほどご紹介)より割高ではありますが、

こちらのフェルトを使っての施工をご提案し、採用いただけました。

このフェルトを使い、フェルトグリッパー工法にて、カーペット張り替えを行います。

【フェルトグリッパー工法】

そもそもフェルトグリッパー工法とは・・・



「グリッパー」と呼ばれるカーペットの固定金具を壁際に取付け、



カーペット下にフェルトなどのクッション材を敷き、カーペットを充分に伸ばしながら

グリッパーの針にカーペットを引っ掛けて固定していく工法です。

前述の「ニードルフェルト」というものが、写真のような灰色のフェルトです。

フェルトグリッパー工法でのカーペット工事で一般的によく使用されているものです。



今回使用した「ブルーフェルト」を実際に敷くと

こんなかんじ。清潔感のある爽やかな色(カーペットで見えなくなりますが)



このブルーフェルトは、一般普及品のニードルフェルトとくらべて厚み、クッション性は

大きく変わりませんが(実際はニードルフェルトより堅くしっかりしています)

防虫効果を重視される方には下地材のフェルトにも気を使っていただき、

防虫・抗菌』機能のブルーフェルトをオススメします。

【張り替え作業】

それでは実際の張り替え作業です。



2間続きのお部屋は、もともとフローリングだったこともあり、

グリッパーの設置が出来ない所や、段差を無くしたいところには

への字押え(左)、グリップモールド(右)といった押え金物も使用しています。



この押え金物も全て取り替えを行います。

先ずは金物を全て外し、既存のカーペットを剥がします。



アンダーレイには前述のニードルフェルトが使われていました。

使用年数も少なく、日常的に使うわけではない為フェルトはまだ使えなくもない状態。

アンダーレイは状態が良ければ交換せずにカーペットのみ張り替えることもできますが、

目には見えないだけで、ほこりやダニなどが溜まっていると思われます。

せっかくカーペットを張り替えるなら、アンダーレイも交換することをオススメします。

今回は防虫フェルトへの取り替えをしますので、既存のアンダーフェルトも剥がします。



カーペットを固定するグリッパーは破損などなく良い状態だったのでそのまま使用します。

フェルトはステープル(針)で固定されているので、

フェルトを剥がした際に取り残しのないよう必ず抜きます



既存のフェルト撤去が終わったら、新しいフェルトの敷き込みです。

防虫ブルーフェルトを敷きつめていきます。ずれないようにステープルで固定。



フェルト交換の際に、押え金物のグリップモールドを取り替えます。



壁際はグリッパーの設置ができますが、床との境目などには設置できない為、

このような針のついた金物を使い、カーペットが剥がれないよう押さえます。

アンダーフェルトの敷き込みが終わると、いよいよカーペット張りです。

実面積よりも一回り大きいサイズのカーペットを用意します。



これをピンと張り、専用の工具を使って伸ばしながらグリッパーに引っ掛けていきます。



カーペットを充分に伸ばした後、残った余分は切り落とします。

カットした後のカーペットの端をグリッパーと壁の間に挟み込んで仕上げです。



グリッパーへのカーペットの固定が完了すると、部屋同士の境目等、

段差を押さえたい場所に、への字押えという金物を取り付けていきます。



カーペットの浮きを押さえる為、先にクギで固定。その上から金物でカバーしていきます。

今回は、元々施工されていたカーペットと同じ状態にして欲しいとのことで、

金物についても同じ形状のもので新品に交換という対応となりました。

押え金物の形状も様々ですので、用途に応じて使い分けていきます。

カーペット張り替えの為に外していたドアストッパーを元に戻し、



これで全ての作業が完了となります。

【 完成 】

張り替え作業がすべて終わりました。

以前のものより温かみのある色選びで、落ち着きのある雰囲気になりました。



《 使用カーペット:東リ グレースGJ1321(BCFナイロン 100%) 》

今回使用したカーペットには、商用施設ですので[防炎品]なのはもちろん、

ダニの繁殖を抑える[防ダニ加工]、細菌の増殖を抑える[抗菌性]など、

今回求められていたダニ対策+アルファの機能を有したものをお勧めしました。

また、ナイロン素材は耐久性・耐摩耗性に優れた繊維の為、

カーペットのパイルがヘタリにくく、長期間の使用に耐えます。

防汚性も良く、美観も維持していけます。(日頃のメンテナンスは必要です)

ゆうあいスタッフからのコメント

今回、「カーペット下への防ダニシート」というご相談をいただいたおかげで、

『ダイキラーブルーフェルト』という防虫・抗菌フェルトに辿り着く事ができました。

防ダニ加工のカーペットを使えば…といつもそこまでで終わってしまっていましたが、

アンダーフェルトからしっかりと対策をしていければより安心ですね。

とはいえ、防ダニ加工品であればダニが100%いなくなるわけではありません。

防ダニの効果も永続的なものではありませんし、

日頃から定期的に掃除機をかけるなど、メンテナンスも重要となります。

長期間使い続けたカーペット・アンダーフェルトには、細かなゴミ・ホコリや、

ダニのフンや死骸なども溜まっており、これがアレルギーの原因にもなるのです。

とくにアンダーフェルトは直接掃除機をかけたりもできませんので気になるところ。

「カーペットの張り替え、ちょっと考えてみようかな…」と思ったら、

ゆうあい松本店・ゆうあい諏訪インター店へ、先ずは気軽にご相談下さい。