お部屋コーディネート施工例#528

長野県松本市 O治療院様施工例

~テナントの空間を間仕切る~

 

 

O治療院様を開設されたS様。 以前は住宅会社を経営されていて、ゆうあい松本店もご利用頂いておりました。

数年前突然のご病気で視力を失い、会社をたたまざる負えなくなってしまったそう。 その後、視力が弱くても仕事を手に付けるため、整体治療を勉強されて、この度O治療院を開設されたとの事です。

しばらくは一人づつの予約でお仕事されていたので、プライバシーを守る必要がなかったとの事ですが、徐々に忙しくなって、複数の方を一度にみて行かなくてならなくなったとの事。

そうして、空間を間仕切るカーテンが必要となり、以前からお付き合いがあった弊店にご連絡頂きました。

部屋を間仕切る方法はいくつかあります。ただ、病院、治療院などのベッド廻りはカーテンがポピュラーです。

ただ、施工が難しい。 多くの店舗は木造軸組み工法でなく、コンクリート造りの軽量天井(軽天)の天井でできています。

故に、過重に気を付けなければならず、ビスが止められる位置も制約があります。

今回、いわゆる軽天の天井にカーテンレールを付ける方法もご紹介しながら、O治療院様の施工現場もご紹介していきます。

軽量天井(軽天)の構造

軽量天井(軽天)の構造について説明します。

上記の写真は、仕上げ材のプラスターボードを貼り終える前の写真です。



上から見た図ですとわかりやすいと思います。 天井から全ねじを伸ばし、チャンネル(野縁受け)とジョイント、Mバー(野縁)を通して行きます。 最後にボードやジュピトーンをMバーとタッピングビスで縫って天井(下地)が出来上がります。

カーテンを付けるのに重要なのは、Mバーの位置を正確に把握する事です。

そので、必ずチェックするのは、点検口です。



点検口を硬貨などで開けでのぞき込み、Mバーがどの方向に流れているか、Mバーのピッチはいくつか把握します。

現場での打ち合わせに必ず必要なのが、大きめの脚立です。 多くの店舗のテナント店舗の天井が300cmあり、その天井裏を除くためです。

さて、多くのMバーのピッチは30.3cmです。



こちらはジュピトーン天井になりますが、ジュピトーン天井の場合、下から止めてあるビスの位置を見ればMバーの位置を把握することが出来ます。

以上で、軽量天井(軽天)の構造がおわかり頂けたと思います。

O治療院様 施工例

さてO治療院様のS様のご希望は、天井に直にカーテンレールを付けてカーテンを付けたいとの事。

上記写真のカーテンレールの流れにMバーが平行に流れておりました。

カーテンは、上部がネット付きの病院でよく使われているものをお勧めしました。



今回使用したのが、東リ コントラクトカーテンケアメッシュAP TKY7035(Mサイズ)です。



今回のO治療院様の天井高さは240cmだったため、上図のMサイズのカーテンの上部の吊り棒が無い状態になります。 一般的な大人が立っていても覗けない丁度良いサイズだと思います。

そのカーテンを広げた状態が以下になります。



ベッド廻りのカーテンはヒダ無しが多いと思います。 メーカーの推奨は約1.3倍ヒダですが、今回は約1.1倍ヒダでお作りしました。

価格的にもお値打ちですし、ヒダ無しカーテン(フラットカーテン)は通常縫製のカーテンのように山つまみをしていないため、ヒダが多い場所とヒダが無い場所ができてしまい、あまり綺麗ではありませんし、必要性がないと思うからです。

大きく空間を間仕切るメッシュ付きカーテンに直角に遮光1級のカーテンをお付けしました。

こちらもフラットカーテンですが、ヒダは同様に1.1倍でお作りしました。

使用ドレープカーテン ロイヤル ビター

間仕切りのカーテンで大切な事は、裏表がない事だと思います。 勿論、縫製しますので裾、脇の折り返しは裏側に出ます。それはまだ許して頂けるとは思いますが、いかにも裏という生地はあまりお勧めできません。

今回お勧めした遮光の無地のカーテンは、生地の裏表がほとんどなく、遮光1級で防炎品になっています。

間仕切りの出入り口のレール施工例

出入口は写真のように、二本のレールを6cm位開けて、10cm位交差させて、隙間を減らしました。



しっかりプライバシーを守る事が出来ました。

宙吊りレール施工例

最後に、宙吊りレール施工例をアップ致します。 先日施工させていただいた現場のものです。 この位の工事ですと、メーカーの職人に任せる事が多いのですが、今回は僕らが自分で施工しました。



カーブレールの個所にはカバーもお付けしています。

こちらは参考までに。

ゆうあいスタッフからのコメント

S様、この度は大変お世話になりました。

人の縁とは不思議なものですね。 僕が腰を痛めた折は、今度は僕がお世話になります。

今後ともゆうあい松本店を宜しくお願い致します。