長野県諏訪市 I様邸施工例
~ギアアシスト式のカーテンレールで吹抜窓のカーテンもスムーズに操作~
お世話になっている地元の工務店さんでおうちを建てられたI様のカーテン工事をさせていただきました。
I様邸のリビングは吹き抜けになっていて、一間の掃き出し窓と同じくらいの大きさのFIX窓が縦に並んでいます。吹抜の上の窓にはロールスクリーンなどのメカ物を施工、下で操作できるようにチェーンを長くするというパターンが多いのですが、I様はどうしても天井面から床までつながったカーテンでコーディネートしたいと強くご希望でした。
ご予算のご相談もさせていただき、チェーンで開閉の操作をする「ギアアシスト式」のカーテンレールを使用することになりました。
足場を使用しての高所レール施工
床から取付面の天井までは、520cmほどの高さがありました。
またリビングの窓はI様のこだわりで、通常の一間の窓より少し幅の広いものを入れておられて、カーテンを開けたときの窓の開口もできるだけ確保したいとのことでした。
窓枠から左側は36cm程で側面の壁にぶつかります。その為、左右共に窓枠から36cm、目いっぱいレールを伸ばして施工しようということになりました。
計算上でも36cmずつレールを長く設定すれば、少しの生地かぶりがあるだけで開口はかなり確保できそうでした。
施工するにあたり、工務店さんの足場を使わせていただきました。
レールを左右均等に長く伸ばすことに決まりましたが、天井下地がほしい場所にない箇所がありました。
天井面からカーテンを吊るすとなると、カーテンの重量も多くなります。
そこであらかじめ、取付面に下地を追加していただきました。
ブラケットの使用数も通常より多くして強度を確保しました。
ブラケット取付↓
ブラケットを取り付けたら、レールをセットします。
↑ 〇印のところのビスを緩めてレールをはめ込み、ビスをしめて固定します。
レールの固定後、操作部をレールの端にある「駆動プーリー」部分に取り付けます。
下の写真の〇印が操作部です。↓
操作部のシャフトを駆動プーリーのシャフト挿入穴に差し込み、回転させるとカチッとロックがかかって固定されます。これによってチェーン操作時の先頭ランナーとの連動が可能になります。
カーテンを吊って完成です。
使用カーテンレール
立川ブラインド トリーチェ ギアアシスト
ハイサッシやワイドサッシなどの大きな窓でも、横移動せず、軽い力でカーテンを開け閉めできるチェーン操作レールです。
・車椅子で操作する医療・福祉施設などでも役立つ商品です。
・カーテンに触れずに開閉できるので、カーテンの傷みや汚れを軽減できます。
・操作チェーンに通常操作以上の力がかかると外れる「セーフティーチェーン」が標準装備なので、小さなお子様が操作する可能性のある体育館の窓などにもおすすめです。
・紐引きレールによく見られる”テンションプーリー”を使用しない為、床にビス止めなどすることなく取り付けができます。
I様もお仕事でカーテンレールの取付をされることがあるそうで、テンションプーリーのことをご存じでした。床にビス止めするのは避けたいとのことでしたので、トリーチェ ギアアシストをおすすめさせていただきました。
レール色はお部屋の雰囲気や壁の色に合わせて「ホワイト」一択でしたが、さまざまなお家の建具や家具の色に合わせやすい木目レールも5色ラインナップされています。
今回は、ドレープもレースもチェーンで操作する、「ギアアシスト+ギアアシスト」にて施工しました。
ギアアシスト+ギアアシストの場合、天井ロングダブルブラケットを使用します。
ドレープ用とレース用、それぞれのチェーンで操作します。↓
レースは基本的にはずっと閉めている生活スタイルの場合は、「ギアアシスト+手引き」でもよさそうです。ドレープはチェーン操作・レースは通常のレールのように手で開閉します。この場合は、普通のダブルブラケットを使用します。
カーテン、もしくはレースのみで良い場合のシングルセットもあります。
いずれのパターンでも、正面付・天井付の両方が可能です。(今回はロングダブルブラケットを使った天井付↓)
施工後写真
全開時・レースのみ閉めた時・全閉時
全開時 ↓
レースのみ閉めた時 ↓
全閉時 ↓
全閉時、ドレープ側の中心部は左右の生地が重なり合うよう交差レールになっているので隙間なく閉めることができます。
ドレープの裾は5cm程引きずる仕上がりにしています。↓
レースは床につかない程度で ↓
さて、今回のように丈の長いカーテンを作る際にご了承いただきたい点があります。
・形態安定加工がかけられない。
今回はヒダのないフラット仕様で、落ち感のあるまとまりの良い生地だったので気になりませんでしたが、ハリが強い生地で二つ山・三ツ山、形態安定加工なしだと、規則性なく広がって仕上がりが美しくならないことが予想されます。
・寸法に誤差がでやすい。
I様邸の様に思い切って引きずるパターンだと良いですが、通常のカーテンと同じ精度で寸法が出せない可能性が高いです。(少しの誤差ならフックで調整も可能です)
房掛けの位置も通常よりずっと高めに設定するので、I様と手の届く、見た目にも違和感のない位置でご相談させていただきながら設定しました。
使用生地
ドレープ/ロイヤル CHARCOAL GRAY
しっとりとした肌触りの遮光1級生地で、カラーバリエーションが非常に豊富です。
〇印が使用生地 ↓
レース/リリカラ LS-62442
目は粗いですが、UVカット率50~70%のレース生地です。
モダンなインテリアを引き立てるブラック。
実際かけてみると、外は透けてよく見えますが、想像より光を遮る力がありました。