長野県塩尻市リフォーム工事
~フェルトグリッパー工法によるカーペットの張替え~
長野県塩尻市に所有されているアパートのリフォーム工事となります。
張り替えて数年しか経過していませんがクロス同様張替えが必要になった為、近場の弊社へとご依頼いただきました。
フェルトグリッパー工法とは?
フェルトグリッパー工法とは下地材にグリッパーを取付しカーペットを引っ掛けるように設置する工法となります。
・下地材 ・・・一般住宅だと合板仕上げが多いです。モルタル仕上げでも施工可能。
・グリッパー・・・針の付いた木材でカーペットを引っ掛ける為の金属製の針が返し状に
並んだもの。
・フェルト ・・・カーペット下に設置するクッション材。
通常フェルトからハイクッション、防虫フェルトなどございます。
・カーペット・・・各メーカーが出している工事用カーペット。
裏地がジュートバック(麻)になっており、グリッパーに刺さりやすく強度がある為保持されやすい
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裏地種類(特徴)
・ジュートバック
麻で編みこまれたカーペットの基布。
硬さがあり型崩れしにくいので工事用カーペットとしての仕様がメイン。
裏がざらざらと硬いのでラグなど置き敷には不向き。
・フェルトバック
住宅用の置き敷き専用の基布。床材を傷つけにくい。
ただ、柔らかいため型崩れの恐れや滑りやすく、滑り止めや大きな家具での固定が必要になる場合が多い。
不織布の裏地の為、柔らかく床材を傷つけない。
和室などではカーペット用のピンで固定されることもある。
・カンガバック
高発泡ウレタン材でクッション性が高く、置き敷きや直貼りに使用される。
高断熱で通常カーペットの1.5倍も性能が高く環境に良い。
施工風景
今回の施工はフェルトがきれいだったためカーペットのみの張替えです。
施工時間は約2時間ほど。
模様替えや外的要因で汚してしまった場合なら短時間で変えられますので少し手軽です。
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施工手順
●既存カーペットはがし
まずは設置しているカーペットをはがします。
グリッパーに引っかかっているだけなので引っ張って外します。
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●軽く掃除
カーペットをはがした際のほこりなど掃除機できれいにします。
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●カーペットの敷き込み
床サイズより若干大きく手配しているカーペットを壁に傷をつけないように広げ仮当てをしていきます。(1辺+5cmずつ程)
確認が終えたらグリッパーにカーペットを固定していきます。
使用する道具はこちら
「ニーキッカー」
「膝」で「蹴る」って固定させるものです。
ダイヤルの付いた面から細かな針が出てカーペットを抑えニーキックで引っ張りながらグリッパーに固定していきます。
全ての針に固定するためニーキッカーの接地面ずつ移動しながらの作業になります。
春とは言え気温が20度になった為、汗だくでの作業となりました。
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固定後は余った生地の裁断。
こちらの道具でカットしていきます。
道具の届かないところはカッターでの裁断になりますが大体壁までの寸法+床へ差し込む長さになります。
カット後はカーペット材をグリッパーと壁の間に挟みこみます。
その道具がこちら
専用の道具があると簡単で早いです。
ただ、出隅までは道具が入らない為、細かなところは鏨などで差し込んでいきます。
全ての面を行ったら完成。
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●掃除
工事完了後はお掃除です。
カーペットはどんな素材でも抜け毛などの遊び毛がありますので入念に掃除機をかけます。
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●完成
薄く濁ったカラーからブラウン色へ一新されお部屋全体がきれいになりました。
ブラウン色なので少しの汚れなら目立たず長くきれいな状態を保てます。
その他の施工方法
今回行ったフェルトグリッパー工法以外にも施工方法はございます。
全て一長一短の特徴を持っていますので現場ごとでの対応が必要です。
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・カーペット:直貼り
直接下地材にカーペットを固定する工法。
間に接着剤しか挟まないためしわやずれが発生しない。
比較的安価に施工できるが張替えはとても大変。
丈夫な物や毛足の短いものを設置できる屋内(工場や店舗)に向いている。
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・カーペット:置き敷き
フェルトバックのカーペットを敷き詰めるだけ。
小さいとずれてしまうので壁から壁まで目一杯敷き詰めると良い。(もしくは大きめの家具などで抑える等)
ご自身で設置が出来る為施工費がかからなく交換も容易。
主に住居での設置に使われる。汚れた際や模様替えが簡単なため基布の固めなもので設置するのがおすすめ。
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・タイルカーペット:家庭用・・・東リなどが展開しているアタックシリーズには吸着シールが貼られているためフローリング材などにズレずに張り付け可能。
接着剤を使用しないためDIYが可能。
小さい面積から床一面まで幅広く簡単に施工できるのが強み。
一枚一枚はがれるので交換や洗濯することもできる。
設置がDIYで行える事と一枚一枚洗えるためお子様のいるご家族におすすめ(自宅にも採用済み。かなり使い勝手が良いです。)
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タイルカーペット:ピールアップ・・・主にオフィスやビルなどの広い空間の工事に使用される。
ピールアップボンドを使った張り付け施工で下地材に直接ボンド塗って行う。
ボンドは乾くと吸着するためタイルカーペットを設置していくのみとなる。
一度工事が必要だが吸着性能は半永久の為、タイルカーペットが汚れた場合ははがして交換が出来る。
ただ、下地材の再使用は不可能となる為一般住宅のフローリングからの施工には注意が必要です。
主に事務所や商業施設で使用される。
模様替えが上物の張替えでできる為、店舗などの採用率も高い。(逆に住居には少ない印象)
お選びいただいたカーペット
今回、施工にお選びいただいたカーペットは日本大手のインテリアメーカー:サンゲツからサンシーマになります。
サンシーマ(CIR104(旧CI54))
100%ポリプロピレンで編みこまれたブラウン系のカーペット。
ループ状の毛立ちにより歩行感が良くクッション性に富んでいます。
薄めのブラウン色の為、汚れも目立ちにくく引き締まった印象になりました。
価格も㎡3400と低コストで短サイクルでの張替えに向いた生地となります。
アパートでの使用になりますので退去ごとに張替えを考えると化繊物が丈夫でお求めやすいと思います。
又このサンシーマは6色展開しており、それぞれ使いやすい色味となっております。
CIR101
CIR102
CIR103
CIR104
CIR105
CIR106
和テイストからモダン、洋風と使いやすいカラーがラインナップされどんなお部屋でも相性がよさそうです。